[ SPECIAL EXHIBITION · 1989-2020 ]
携帯機戦争三部作
携帯機戦争は 30 年間、三幕で展開した。**第一幕(1989-1995)**:ゲームボーイがモノクロ画面と電池持ちで Lynx / ゲームギア / TurboExpress のカラー高仕様路線を破った。**第二幕(2004-2011)**:ニンテンドー DS が二画面とタッチで PSP の『携帯機の PS2 化』野心を逆転。**第三幕(2011-2020)**:iPhone と Android が外側から専用携帯機市場全体を飲み込み、PS Vita は 2019 年に生産終了、3DS は 2020 年まで持ちこたえた。Switch は第三幕の続編ではなく、任天堂が携帯機戦場そのものから降りた方法だった。
ゲームボーイ
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ニンテンドー DS
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PS Vita
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第一幕:カラー戦争(1989-1995)
1989 年ゲームボーイ発売——単三 4 本で 30 時間、モノクロ LCD、横井軍平の『枯れた技術の水平思考』哲学。Atari Lynx(1989)、セガゲームギア(1990)、NEC TurboExpress(1990)はいずれもカラー画面で対抗を試みた。**だが三機種すべて電池持ちに敗北した**——1990 年代初頭のカラーバックライトは単三 6 本で 4-6 時間しか持たなかった。GB は 1.18 億台、対抗三機種は合わせて 1,500 万台未満。
第二幕:タッチ革命(2004-2011)
2004 年末、まったく異なる前提を持つ二つの携帯機が同時期に登場。Sony PSP は『携帯機の PS2 化』——UMD 光ディスク、4.3 インチワイド画面、3D ポリゴン、Wi-Fi、動画再生。ニンテンドー DS は『インタフェース破壊』——二画面、タッチ、マイク、『nintendogs』『脳トレ』で非ゲーマーを取り込んだ。**最終的に DS は 1.54 億台、PSP は 8,200 万台**——PSP の数字は主機史で第 10 位に入るが、同期の DS に負けたため『失敗』として記憶される。
第三幕:スマートフォンによる死(2011-2020)
2007 年 iPhone 発売時、誰もそれを携帯機の競合とは見ていなかった。2011 年 Sony は PS Vita を投入(OLED、デュアルアナログスティック、4G)——だが半年後には iPhone 4S と App Store に完全に踏み潰されていた。**Vita の全世界販売は約 1,500 万台(PSP の 1/5)**。3DS は任天堂の第一弾ソフトで 2020 年まで持ちこたえたが、Wii U の失敗により任天堂は『携帯機 vs 家庭用機』の区分そのものを再考。2017 年 Switch 発売——**それは 3DS の後継ではなく、任天堂が携帯機戦場そのものから降りた方法だった**。
携帯機戦争の勝敗はスペック表で決まらない。ゲームボーイはモノクロでカラーを破った。DS は二画面とタッチで光ディスクと 3D を破った。Switch は『携帯機』と『家庭用機』を一つの製品に統合することで第三幕のスマートフォン戦場そのものを回避した。**スペックで勝つ者はたいてい前の戦争のルールでまだ戦っている者であり、スペックで負ける者はたいてい次の戦争のルールを書いている者だ**——これが携帯機史で最も明瞭に見えるパターンだ。